大阪大学大学院基礎工学研究科(清野健教授ら)と当社との共同研究成果が、国際学術誌 Sensorsに2026年2月9日付で掲載されました。
研究の背景
糖尿病の予備段階(前糖尿病)を早期に見つけることは、重篤な合併症の予防と生活の質の維持のために非常に重要です。現在、糖尿病の診断には HbA1c 検査が主流ですが、日常的かつ継続的なリスク把握には、より簡便な方法が求められています。近年、ウェアラブルデバイスで計測される心拍数や心拍変動(Heart Rate Variability:HRV)が自律神経活動の指標として注目されており、糖代謝リスクの新たな評価手段となる可能性があります。そこで本研究では、日中の活動や心理的ストレスの影響を受けにくい睡眠中のウェアラブル計測データに着目し、その有用性を検討しました。
研究の内容
当社のスマートフォンアプリ IntaHealth を通じて、市販のスマートウォッチ(Fitbit Charge 6)と持続血糖測定器(FreeStyle Libre2)を連携させ、日常生活下における約2週間分のデータを収集・解析しました。睡眠中の心拍数および心拍変動について、夜間を通じた変化パターンを詳細に分析した結果、平均的な心拍変動の大きさよりも、心拍変動のゆらぎが夜間を通じてどのように推移するかという「動的な変化パターン」の方が、血糖代謝の状態とより強く関連していることが明らかになりました。
今後の展望
市販のウェアラブルデバイスと IntaHealth を組み合わせることで、採血を伴わずに日常生活の中で血糖代謝リスクの兆候を継続的に把握できる仕組みの実用化が期待されます。本手法は、予防医療や企業健診、デジタルヘルス分野への展開が見込まれます。今後は、より大規模なコホートを対象とした検証を行い、有効性と汎用性の確立を目指します。
論文情報
掲載誌:Sensors 2026, 26, 1118(MDPI、オープンアクセス)
タイトル: Dynamic Sleep-Derived Heart Rate and Heart Rate Variability Features Associated with Glucose Metabolism Status: An Exploratory Feature-Selection Study Using Consumer Wearables
著者:Li Li, Syarifah Nabilah Syed Taha, Yoshiyuki Nishinaka, Yufeng Tan, Hajime Ohtsu, Sinyoung Lee, Ken Kiyono
DOI:https://doi.org/10.3390/s26041118
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