<中国インバウンドの最新動向 第二弾> インタセクト、訪日旅行経験のある中国人を対象とした 「日本旅行中のSNS発信に関する調査」の結果を発表 ~中国人旅行者の5割以上が日本旅行中に毎日1回以上、SNSで体験談をシェア! 写真や動画を「よくシェアする」スポットは、3人に2人が選んだ「桜」が1位に!~
中国・台湾などの海外プロモーション・インバウンド支援を行うインタセクト・コミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:譚 玉峰、以下 インタセクト)は、中国からのインバウンド観光が回復基調にある中、その最新動向を探るべく、訪日旅行経験のある中国人を対象に「日本旅行中のSNS発信に関する調査」を実施しました。本ニュースリリースでは、その調査結果を発表いたします。
本調査は、テンセント社が提供するメッセンジャーアプリ「WeChat」上のアンケート機能を使用し、日本旅行の経験がある中国在住の方(回答者数:計607人、うち本調査の対象者は318人)を対象に、2024年6月に実施しました。
<本調査結果のサマリー>
- 中国人旅行者の5割以上(56.0%)が日本旅行中に毎日1回以上、SNSで旅行体験や口コミをシェアしている
- 旅行体験や口コミのシェア先は「WeChatモーメンツ」、「RED」などのSNSが主流
- 口コミサイト、旅行情報サイトに口コミを書こうとした際に、8割近くの人が対象の店舗や施設のページを見つけられなかった経験があると回答
- 日本旅行中、SNS等に写真や動画を「よくシェアする」スポットは、3人に2人が選んだ「桜」が1位に!
また、「雪景色」「川・海」など自然にまつわるスポットが人気で、「アニメ等のキャラクタースポット」や「寺・神社」は上位に入らず - 日本旅行中にシェアしたくなった感情については、「綺麗、芸術的と感じた時」や「はじめてみたと感じた時」などポジティブな感情が多く、ネガティブな感情はごく少数
<回答者の属性について>
今回、調査に回答したのは、上海、蘇州、杭州、広州、深圳、成都、重慶、北京、天津に在住の607人(男性 40.9%:248人、女性 59.1%:359人)。年代は10代が2.8%:17 人、20代が54.0%:328人、30代が33.9%:206人、40 代が5.9%:36人、50代が 2.0%:12人、60代以上が1.3%:8人。
うち、 本調査の調査対象である日本旅行経験者は全体の 52.4%:318 人(内訳:2022年1月以降に日本旅行の経験ありが26.0%:158人、経験なしが26.4%:160人)でした。日本旅行の回数については、1回のみが52.5%:167人、2回が29.6%:94人、3回以上が17.9%:57人。約半数の47.5%が複数回、日本旅行の経験がありました。
<調査結果の詳細>
■「日本旅行の際に、SNSで日本での旅行体験や口コミをどれぐらいの頻度でシェアしますか?」(回答者数:日本旅行経験ありの318人、単一回答)
旅行中に、「毎日1回程度シェアする」と回答した人が29.2%:93人で最も多く、「毎日2回程度シェアする」と回答した人が16.7%:53人、「毎日3回以上頻繁にシェアする」と回答した人が10.1%:32人でした。毎日1回程度かそれ以上の投稿を行うと回答した人は半数以上(56.0%:178人)となり、多くの中国人旅行者が日本滞在中、毎日SNSを利用して体験談をシェアしていることがわかりました。
一方で、「旅行体験はSNSにシェアしない」と回答した人は5.7%:18人にとどまり、「2日に1回程度シェアする」(17.3%:55人)、「旅行を通じて1回だけシェアする」(21.1%:67人)を含め、旅行中に旅行体験や口コミをSNSにシェアする人は全体で94.3%:300人にのぼり、ほとんどの中国人旅行者が、日本旅行中にSNSで情報発信していることがわかりました。
■旅行体験や口コミを主にシェアするSNS・口コミサイト・旅行媒体を選択してください。(回答者数:日本旅行経験ありの318人、複数回答)
旅行体験や口コミを主にシェアする媒体について、中国版LINEとも呼ばれるコミュニケーションアプリ「WeChat」の機能、「WeChatモーメンツ」(繋がりのある友人の投稿の閲覧や、友人へ投稿をシェアできるサービス)が最も多く、89.0%:283人でした。次に多いシェア先は、「RED」(中国版インスタグラムと称されています)で51.3%:163人、続いて「抖音(ドウイン)」(中国版TikTok)で42.1%:134人、「Weibo」(中国版X、旧Twitterと称されています)で35.8%:114人となり、SNSが主流となりました。
一方で、中国最大級の口コミサイト「大衆店評」への投稿は16.0%:51人、旅行サイト大手の「Ctrip」への投稿は11.0%:35人にとどまりました。
■口コミサイト・旅行情報サイトに口コミを書こうとしたときに、対象の店舗や施設のページが見つからなかったことがありますか?(回答者数:日本旅行経験ありの318人、単一回答)
口コミを書こうとしたときに、対象の店舗や施設のページが見つからなかったことがあるかを尋ねたところ、「よくある」、「たまにある」と回答した人をあわせると、78.9%:251人(「よくある」は18.2%:58人、「たまにある」は60.7%:193人で、8割近くの中国人旅行者が、口コミサイト・旅行情報サイトへ思い通りに投稿できなかった経験があることがわかりました。
■日本旅行中、どのような場所などで撮った写真・動画をSNS・口コミサイト・旅行情報サイトなどにシェアしますか?(回答者数:日本旅行経験ありの318人、項目ごと単一回答)
SNS等にシェアする撮影スポットに関しては、やはり日本を象徴する景色とも言える「桜」が人気で、「よくシェアする」と回答した人は3人に2人(65.7%:209人)にのぼり、「たまにシェアする」(28.9%:92人)とあわせると、全体の94.6%:301人になりました。次に「よくシェアする」が多かったのが「雪景色」、「川・海」で、日本の自然にまつわるスポットが上位に並びました。
街並みや建物に関しては、「伝統的な街の風景」を「よくシェアする」が56.0%:178人、「たまにシェアする」が35.8%:114人、「近代的な街の風景」を「よくシェアする」が48.4%:154人、「たまにシェアする」が38.1%:121人で、上位に入りました。一方、海外の方にも人気といわれる、聖地巡礼など「アニメ等のキャラクタースポット」や「寺・神社」などは、中国人旅行者を対象にした本調査では上位には入りませんでした。
■日本旅行中、どのような感情の時にシェアしたくなりますか?(回答者数:日本旅行経験ありの318人、項目ごと単一回答)
日本旅行中、シェアしたくなった感情について、「綺麗、芸術的と感じた時」が「非常にあてはまる」「あてはまる」と回答した人が最も多く、92.1%:293人(「非常にあてはまる」は43.7%:139人、「あてはまる」は48.4%、154人)でした。また、「初めて見たと感じた時」も90.2%:287人(「非常にあてはまる」は48.4%:154人、「あてはまる」は41.8%、133人)と、9割以上がシェアしたい感情になると回答しています。そのほか、「おいしいと感じた時」や「かわいいと感じた時」「いいね!と思った時」など、ポジティブな感情に対して8割以上の人が「非常にあてはまる」「あてはまる」と回答しました。
一方で、ネガティブな「嫌悪感を感じた時」に関しては、「非常にあてはまる」は14.2%:45人、「あてはまる」が28.3%:90人と、半数に満たない割合にとどまりました。
■当社 担当者による解説
海外広告推進グループ 訪日プロモーション企画室 室長代理
大阪支社 支社長代理 下川 雅博
今回の調査では、中国人旅行者の半数以上が、日本滞在中に毎日1回以上、自身の旅行体験や口コミをSNSなどに投稿し、積極的に情報発信していることがわかりました。また、投稿先の媒体は、「WeChatモーメント」や「RED」など、SNSが主流となりました。
シェアする写真や動画の撮影スポットで人気なのは、日本の自然にまつわる場所が上位を占めました。特に桜や富士山など日本を象徴する自然の風景はとても人気で、今年の春の桜のシーズン日本を訪れた中国人は、3月は45万人超、4月は53万人超となっています※。
また、投稿内容はポジティブなものが多く「綺麗、芸術的」「初めて見た」「かわいい」など、感情を揺さぶられたものを投稿していると回答した人がほとんどで、ネガティブな経験などを投稿すると回答した人は少数派でした。
中国はUGC(User Generated Contentユーザー生成コンテンツ)文化で、このようなSNSを見た人が、自分たちも同じ場所を訪れて、SNSに投稿する流れが多く、自然と認知拡大につながるケースが多くあります。今回の調査結果を踏まえ、中国インバウンド施策では今後もSNSのプロモーションや対策がとても重要になってくると考えます。
インタセクト・コミュニケーションズでは、中国主要SNSの運用からプロモーションまで、全面的に対応できますので、ご興味がある方は是非ご相談いただければと思います。
※日本政府観光局(JNTO)の発表による
2024年4月17日発表 https://www.jnto.go.jp/news/20240417_monthly.pdf
2024年5月15日発表 https://www.jnto.go.jp/statistics/data/20240515_monthly.pdf
■会社概要
商号 :インタセクト・コミュニケーションズ株式会社
代表者 :代表取締役社長 譚玉峰
所在地 :〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3丁目1番地 B・Mビル2F
設立 :2000年11月
事業内容:中国本土・台湾を主軸とした海外プロモーション・インバウンド(訪日誘客)支援、
中国向け越境EC、アフィリエイト運用代行、アフィリエイトサイトパトロール、
システム開発など
資本金 :9,856万円
URL :https://www.intasect.com/
2000年11月に設立。日本および中国・台湾を主体とした海外のWEBマーケティング、決済・インバウンド総合支援、システム関連サービス、企業イノベーションの4つの柱を軸にワンストップで国内外向けWEBプロモーションや中国・台湾を主体とした海外向けのインバウンド事業を支援しています。
具体的には、WeChat Pay・Alipay+などのマルチ決済「IntaPay」や、百度広告の基幹代理店、中国最大の旅行情報サイト「馬蜂窩(マーフォンウォー)」の公式日本総代理店業務等の集客支援、他にも中国越境EC支援、電子契約や業務プロセス改善等のワークスタイル改革、ヘルスケアIoT関連の研究開発、オフショア開発、アフィリエイト運用代行、飲食店向けモバイルオーダー「eateat」など、最先端のテクノロジーを武器として、国内外で幅広く展開しています。